スポンサーサイト

--.--.-- --:--|スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

そばにいて ♯1

2012.02.10 17:07|狼陛下の花嫁 ss


*狼陛下の花嫁 (黎翔×夕鈴)
*Long ♯1





最近ボカロにハマり中のうさこです←
お久しぶりになります。

いやーレンくんかわいい。
本当にかわいい。
耳が幸せとはこういうことかと日々実感中であります。はい。


・・・そんなことは置いておいて。



今回からしばらく長編になります!
とはいっても前回書く書く詐欺した設定ではなくまた別のお話になるのですが・・・。
しかもまだ完結させておりません。絶賛執筆途中であります。
なので・・・途中で挫折することもあr(←)かもなのです・・・。すみません。

でも載せないと書けなくてもいっかぁ、なんて甘えそうなので今回upしてみました(ω・´!
完結させるため、がんばります、よ!


それではそんな勝手な管理人の事情と、以下の注意点を読んでok!という方のみ閲覧お願いします。



【注意】

*はじめシリアス→甘々 になる予定
*今後甘々すぎる表現もでてくるかもかもかも・・・・・



それでは心のやさしい方は続きよりどうぞ!





---------------------------------------------------------------------------




や、やめて・・・・っ
いやっ、うぅ―――・・やめっつ、

た、すけて・・・へい・・・
陛下っ――――――――――――――――・・・・・


暗い、どこかも分からない一室で何度も何度も私は彼の名を呼んだ。
陛下、陛下と、けして届くはずはないと分かっていたのに。信じたくもない現実に耐えられなくて。

いくら呼んでも事態は変わらない。むなしく陛下と泣き叫ぶ自分の声だけが部屋に反響していた。けれどやめることは出来なかったのだ。





* * *



「・・ん・・ゆう・・・・」


あの人の声がした。
優しくて、あったかくて、力強い、大好きな声。

あぁ、幻聴か、とぼんやりして働かない頭の中でふと思う。私が現実から逃れたいがために作り出した、もとめる人の声だと。

だってあの人の声が聞こえるはずがない。


「・・うぅ、へいかっ―――・・・・」


その幻聴にあの人を思い出して、涙が溢れた。
逢いたい、逢いたい・・・・。
馬鹿みたいに、陛下、陛下、と繰り返しその名を呼んだ。


「へいか・・・へい、「夕鈴!私はここにいる!!」



突然近くで、彼の名を呼ぶ私の声を遮る声がした。


「しっかりしてくれ、目をあけてくれっ・・・・・私はここにいるぞ!」


へ、いか・・・?
それは彼の声によく似ていて、幻聴とは思えないほどはっきりとした声だった。


「夕鈴っ・・・頼む・・・・」


私を呼んでいる?
何度も何度も、夕鈴と。


「夕鈴っ・・・夕鈴・・・・」
「陛下、もうやめてください・・・」


あ、李順さんの声も・・・・。
じゃあ・・・・これは夢ではないの?
本当にこの声は陛下で、現実なのだろうか。


「さわるなっ!彼女に触れることは許さん!!」
「・・・では、少しでも休んでください。このままでは陛下が身体を壊してしまいます。」
「・・・休む?彼女の側を離れろというのか?」
「少しでも休息をとってくださいと申し上げているのです。夕鈴殿がこのようになってから一度も離れず、休んではいないではありませんか。」
「私のことはかまうな。夕鈴の目が覚めるまで離れるつもりも、休むつもりもない。」
「陛下っ!!」


でもどういうこと、だろう。
いつもの冷静な陛下ではない。声を荒げて、どこか必死で。普段は優しく触れる手が、きつく私を抱き締めている。李順さんも焦っているみたいで、その声には余裕がないように感じる。


「夕鈴は私のいない間に襲われたのだぞ。・・・私が彼女の側を離れたから、守ると、そう約束していたのに・・・・。私のせいだ、私の・・・・。」
「・・・陛下のせいだけではありません。それに陛下は遠征にいかれていてどうしようもなかったではありませんか。」
「それでも守らねばならなかったのだ。なにがあろうと、どんなときも守らねばならなかったのだ。」


辛そうな声。正直まだ頭が働かなくて、陛下たちが何を話しているのか分からない。けど、顔が見えなくても、陛下が苦しんでる事だけは分かった。


「夕鈴――――――――・・・・・」


あぁ、そんな声をしないでください。
苦しまないでください。

自分が何を思っていたのか、どうしたかったのか、そんな事すべてどうでもよくなった。ただただ、苦しむ陛下が心配で、なんとかそれを和らげてあげたくて、


「なか、ないで・・、へい、か・・・・」


なんとか陛下に声をかける。
泣かないで、だなんて陛下が泣いているはずはないのだけど、なんとなくそう思って、彼の頬に手を伸ばした。

私が側にいますから。
一人で苦しまないで下さいと。





* * *



それが起こったのはさほど重要ではない地方調査へ、一週間ほど王宮を離れていた時だった。

なんとなく嫌な予感というか、王宮を離れたくないと思ってはいたけれど、そんなことは彼女が来てからはいつものこと。だから今回離れることへの不安もそれほど気にはしてはいなかった。

いつものように冗談半分、本音半分で彼女へ行きたくないと、離れたくないと告げる。
真面目な彼女はそんな私を取りあわず、諌めて私の背を押した。

そして出立の日。
私はそんな彼女に執拗に甘く囁き、触れ、真っ赤になる彼女を十分に楽しんで。少し物足りなく思いながらも、後ろ髪引かれる想いで彼女をあとにしたのまではいつものことだった。

だから地方調査の最終日、帰ろうとしていた直前の王宮から来た報告に、私はらしくなく動揺して、しばらく何が起こっているのか分からなかった。陛下、という方淵の声にやっと我に返り、すぐさま無我夢中で馬を走らせ報告された場所へ向かう。
到着すると、待機していた李順や兵を振り切り一人、賊の潜む館に乗り込んだ。


そこで目にしたのは・・・・。
思い出したくもない。自然と手に力がこもり、顔もこわばるのを感じた。

考えるだけで、怒りでどうにかなりそうだ。
奴にこれ以上とない苦しみを与え、いたぶり、殺したというのに。おさまりそうにないこの感情をどうしたらいいのだろう。


「や、やめて・・・・っ」


腕の中の彼女がうなされて呟いた。
そうだ、こんなことを考えている訳にはいかない。奴は私が手を下し、葬り去った。怒りの矛先などより、今は彼女を何とかしなければ。


「夕鈴!もう君を害するものはいない!」


うなされ、泣く彼女に声をかける。


「いやっ、うぅ―――・・やめっつ、」
「夕鈴っつ・・・――――!」


けれど何度私が名を呼ぼうと、彼女はあの日から目を覚ますことはなかった。


「た、すけて・・・へい・・か・・・」


助けてくれと、私の名をうわごとのように繰り返すだけ。
助け出した時には彼女は意識を失っていて。そんな彼女が、いつ気がついてもいいようにと自分の私室の寝台で休ませてから早一週間が経とうとしている。

この一週間でもともと細かった身体は更にやせ細ってしまった。
意識が戻らないため、薬湯と水分を与えるのが精いっぱいだったからだ。

身体には問題はないと医師は言った。問題は精神面だと。そのあまりの衝撃や心労に耐えきれず、目が覚めることができない。このままの状態が続くと命が危うい、と。


「へい、か・・・・へいか――――・・・・」


君を失う?
このまま目を開けることなく、君はあの悪夢の中を彷徨いながら死ぬというのか?


「へいか・・・へい、「夕鈴!私はここにいる!!」


そんなこと、させるものか。


「しっかりしてくれ、目をあけてくれっ・・・・・私はここにいるぞ!」


まだ何も伝えてはいないのに。
やっと出会え、唯一愛しいと大事にしたいと思えたのに。


「夕鈴っ・・・頼む・・・・」


目を開けてくれ。
守れなかった私を、巻き込んでしまった私を怨んでもいい。嫌ってもいい。私の側から離れたいというならすぐにでもこの手を離そう。

君の望むままにする。
だからこのまま、何も君に出来ないまま、私の元からさらないでくれ。


「夕鈴っ・・・夕鈴・・・・」


彼女の側に張り付いて離れようとしない私が見てはいられなかったのだろう。側近として、奴の言う事は分かっている。それでも諌める李順の言葉に従うつもりにはなれなかった。


「夕鈴――――――――・・・・・」


離れたくない。
私のせいで傷つき、目覚めることなく弱っていく愛しい彼女の側を。


そんな時だった。


「なか、ないで・・、へい、か・・・・」


小さい、聞こえるか聞こえないかくらいの彼女の声が耳に届いた。
ずっとずっと、求めていた愛しい彼女の。


「へ、いか・・・・―――――」


彼女の意識が戻っている。私を見て、語りかけている。そんな彼女に力が抜けて、抱きよせていた腕が緩んだ。距離が出来て、彼女の顔が見える。呆然とただただ眺めた。


「ゆうっ、りん・・・・」


情けない声が出た。
かすれていて、震えていて、すがるように君の名を呼ぶ頼りない声。


「だい、じょうぶ、・・・わたし、が、そばにいますよ・・・」


そんな私に彼女はこたえる。今にも消えてしまいそうな声で。

意識が戻っても彼女がひどく弱っていて危険なのには変わらない状況を思い出しひどく胸が痛んだ。

君はこんな時まで私の心配をするのか。
ひどい目にあって傷ついたのは君だというのに。
君をまきこんだ私を、守れなかった私を自分のことより先に。

まだ、意識ははっきりとはしていないだろうに、彼女はそのか細く、折れてしまいそうな腕を伸ばし、私の頬に触れた。一人じゃないと、彼女は私の名を呼んでいる。


「へい、「夕鈴っ!」


自分でもどうしようもない感情に襲われて、弱っているとは知りながら、細くなってしまった彼女を更にきつく抱き締めた。愛しい、愛しい、愛しい。どうしてこんなにも君は私を引き付けるのだろう。


「あぁ、そうだな。」


すまない。すまない。すまない。
何度も繰り返し、心の内で彼女に謝る。

君をまき込んでしまったこと。
守れなかったこと。

そして、


「側にいてくれ、ずっと私の側に・・・。」


君が望んでも、君を手放せそうにない私を。
許してくれとは言わないから。


聞こえたのか、聞こえていないのかは分からない。
けれど彼女は笑う。

しばらくしてまた眠りについてしまった君を、最期にもう一度だけ、今度はそっとだきしめた。





------------------------------------------------------------------


こんな感じから展開させていこうと思っています。
よくわからない部分もあると思いますが、徐々に明らかになっていくはず・・・(←)

それでもおつきあいいただけるという方、よろおしくおねがいします(><)!!


では*゜








スポンサーサイト

テーマ:二次創作:小説
ジャンル:小説・文学

コメント:

承認待ちコメント

このコメントは管理者の承認待ちです
非公開コメント

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。